北欧文化協会の例会に出席してきました
別件でノルウェー大使館のサイトをみたところ、偶然「北欧文化協会」の例会で、「ノルウェー語史にたどるノルウェーの詩」をやることがわかり、それに出席してきました。
http://www.hokuobunka.org/例会のご案内/
講演: 「ノルウェー語史にたどるノルウェーの詩」
講師: 森 信嘉(東海大学文学部北欧学科教授)
日時: 11月16日(月)18:30~21:00
場所: 京橋プラザ区民館(中央区銀座1-25-3)ノルウェー語の歴史を過去から現在までたどり、各時期の言語状況を概観すると同時に、その時期に生まれた代表詩を紹介する。扱う詩はルーン碑文に残されたものから、戦後モダニズム期のものにわたる予定である。
会費:一般 1,000円/学生 500円(正会員は無料)
現在ノルウェー語の詩を翻訳していること、レッスンでもノルウェーの歴史をやっていること、そして趣味でルーン占いもしていることから、興味津々で行ってきました。
何より講師が森先生ですからね。今期は休んでいますが、朝日カルチャーセンター新宿でのノルウェー語の講座はこの先生で、私は東海大出身(工学部だけど)なのですが、東海大を選んだ理由は、四年もいればこの先生のノルウェー語授業を受けられる可能性があるからだったのです。
2時間半ということで長いように見えますが、実質講義が1時間半、質問30分、その他30分といったところでした。
ちょうどノルウェーの歴史を学んでいるところだったこともあり、最初のほうは「ああ、こここの間習った」と思いながら、後のほうは「そうなんだ」の連続で、大学時代に結局、必修と重なっていて受けることの叶わなかった先生の講義を受けている気持ちにもなり、とても幸せでした。
朝日カルチャーの講座はノルウェー語講座であって、歴史的なことはやりませんからね。
特にテーマが詩ということで、古い詩の訳だけでなく、技法の解説もありました。
北欧神話も絡められていて、日々、詩を訳すなかで感じていた「北欧神話の雰囲気」は、あながち間違えではなかったことも確認出来ました。
面白かったのは、紹介された詩の一つがTelemarkの詩だったことです。
「あ、この詩、今訳しているHåvard Remさんの詩と雰囲気が似ている」と思ったら、彼の出身県の詩だったというわけです。
他にも、スカルド人のサガの紹介もありました。
こちらは旧アイスランド語で書かれているものの訳でしたが、アイスランドといえばノルウェーと深い関係のある国(兄弟みたいなものらしい)ですし、ルーンの勉強をしていたときもルーンの表す言葉の紹介が旧アイルランド語で書かれていたこともあり、興味津々でした。
なんというんでしょう。全体的に今回の講座に含まれている内容の「入口」だけは自分は浅ーく知っていて、そこを更に丁寧に教わった気持ちになりました。
そして、勿論、更に知りたいとう思いを新たにしました。
自分がバラバラに勉強してきたり、読んだりしていたものが、一つに重なる瞬間を感じた講座でした。
先生が訳した「スカルド人のサガ」についても、購入して読んでみたいと思います。

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。
二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。
現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。