ノルウェー語

ノルウェー語:avとtil どっちを使うか

久々にレッスンメモ。実は8月頭の副詞についてのもあるんですが、そちらは後ほど公開します。さて、今回のレッスンでは会話をしたあと、Her På Bergetのarbeidbok(ドリル)の答え合わせをしました。問題は「左の単語を、右の文章に合うかたちにして空欄を埋めなさい」というもの。その中に以下のものがありました。

å oversette Har du lest den nye ( ) av boka ?

Her På Berget side 33 Kapitel.3 spor 2

これは、oversette(翻訳する)を、「翻訳」にして空欄を埋めればいいので答えは

å oversette Har du lest den nye ( oversettelsen ) av boka ?

Her På Berget side 33 Kapitel.3 spor 2

翻訳はoversettelseですが、単語の前にden nyeと既知形が続くのでoversettelseはoversettelsenになるのは良いとして、ここで前から思っていた質問を聞いて見ました。

ノルウェー語のavは必ずしも英語の[of]とは同じではありません。英語の場合、「トムの本」というときに「of」を使いますが、ノルウェー語の場合は「til」を使うので、「Books of Tom」=「Boka til Tom」になります。tilの場合はtil以下が所有するものになるのでtilの前の名詞は既知形です。ということで質問。

  1. tilの前にくる名詞は既知形と決まっているが、avの前にくる名詞は未知形・既知形が決まっているか
  2. 「私はMorten Harketのファンです」「モートンのファンサイトをやっています」のときの「の」は、til なのか avなのか。

1については、特に決まってないとのことでした。例文(Har du lest den nye oversettelsen av boka?)は本の翻訳は複数あってそのうちの新しいやつについて聞いてるから既知形ではあるけれども、En av dem(彼らのうちの一人)というような言い方のときは特に既知形ではないわけで文脈できまるとのこと。

2は、Jeg er fansen til Morten Harket は不自然で、ファンだというのならJeg er en fan av Morten Harketとかが普通で、tilは使いませんが「Jeg er din fan ! (I’m your fan !)」というのは、他でもないあなたのファンなんですという色が強くなるので、他に推しはいないという状況じゃないとおかしいと。少なくとも、箱推しで全員に「Jeg er din fan」とは言えないわけですね。また、「モートンのファンサイトをやってます(持ってます)」は「Jeg har en fanside om Morten Harket」ということでomを使えば良いと。確かに、英語だとI have a fansite about Morten Harketってなりますもんね。どうも、「の=av, til」というところに囚われすぎですね。

ところで、tilは「~に行く」のときの英語でいうところの「to」、それから所有する場合の「誰々の」の「の」、更には「所属する」を意味する å høre til のときの前置詞なわけですが、なんとなくだけど、何かを含むような感覚があるのかなと感じます。たとえば、「劇場へ行く(til teatret)」は劇場そのものに到着するから「建物が含まれる」。これとは別に「劇場の方へ行く(mot teatret)」だったら劇場のある方角に歩いて行くだけで建物への到着は目的にされてないから、「建物が含まれない」。まあ、あくまで自分の中の感覚なんですが…。とはいえ、「31日まで開いています」なら「Det åpner til og med 31.」で、31日が開いてる日に含まれるのはmed(英語のwith)があるからと考えるとちょっと違いますね。うーん、難しい。

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください