宝塚

レジェンド達のシャンソン 5月2日夜公演感想

銀座ヤマハホールで行われた「レジェンド達のシャンソン」へ、日向薫(ネッシー)さんのFC経由でチケットとって行ってきました。
ここは、リニューアルオープンしたときの第一号のコンサートがネッシーさんのコンサートで、その時以来。
あのときは、自分の記憶を頼らず、グーグルマップ通りに行ったら、全然違うルートを歩かされたので、今回は自分の記憶通りに(笑)。

オープニングは、汀さんが水色ベースのオスカルっぽい服で登場。そうですね、90周年のときの宝塚スペシャルOG版の稔さんと似た感じのオスカルシャツといえば、解る人はわかるかもしれません。
咄嗟に「あ、オスカル?」と思えばやはり「愛あればこそ」。すぐにアンドレ…、榛名さんが出てきてまさにベルばらレジェンドによるベルばら。
この二人が一緒に(というか二人だけで)ベルばらを歌うのは初めて見たので、かなり嬉しかったです。
私はベルばら初代はギリギリ見ていない世代なので。

歌い終わると、いきなり二人の漫談が。汀さんの「最近気になることとかある?」との質問に榛名さん、「日本のことで?」。
結局「大谷翔平選手と、結弦くん」との回答。そこで二人で「アイスホッケーじゃなくて、アイス… フィギュア!」とのやりとりをして会場が笑いの渦に。
更に、汀さんは藤井騎士が気に入っているということで、「30回目で負けたらそれから全然結果を言ってくれない」と嘆き、「あっという間に、4段、5段、6段ってすごいな、誰が三段腹かって」というオチまで。榛名さんは「これを言うために四段、五段って言ってるんですわ」みたいなツッコミを。
二人とも、また二人で一緒に出来て嬉しいといいつつ、凄く生き生きして楽しそうでした。
汀さんのほうが一つ上の先輩だそうですが、本当に仲良くて見ているこちらが微笑ましくなる感じ。

このお二方は第二部の最後も手をつないで「ショーちゃん」「じゅんこちゃん」とやってました。良いなー、仲良くて本当に。

お二人が愛耀子さんを呼んで、少しトークして愛さんの歌に入りましたが、最初「ようこちゃん」と呼ぶので一瞬ネッシーさんかと思いました。違ったけど。
なんでも、この方のお母様も宝塚だったと紹介されていました。「芸名一緒で”あい”が藍色の藍だったのよね」と。調べてみたら、汀さんより3つ上の先輩だったようです。
愛さんの次は、夕霧らいさん。退団したばかりとのことで、名前も存じ上げなかったのですが、背の高さと足の開きっぷりから男役だろうなーと思ったら、退団したばかりで元男役と自分で仰っていました。

だんだんと若手に移っていき、微妙に「あれ?ネッシーさん、今日出るよね?」と半信半疑になった頃に立ともみさん登場。
「ジプシーの恋歌」を歌われました。
この歌、どっかで聞いたことがあるような気がする…と思ったら、立さんがこの曲は鳳蘭さん・遥くららさんの「誰がために鐘は鳴る」の中の中詰めの曲と説明。
昭和53年……ってことで納得しました。私が初めて宝塚に連れて行ってもらったのは小学校2年生の時。まさにこの年なのです。
当時、子供すぎて演目名までは覚えてないのが多いのですが、曲や場面は脳内に残っているらしく、こういうことが多々あるんですよね。
鳳さん・遥さんのコンビも、麻実さん・遥さんのコンビも両方見た覚えがあるので、多分、連れて行かれたもしくは、テレビで見たのだと思います。

ここで立さんが、ネッシーさんと同じ楽屋で汀さんたちの漫談で笑ったというお話を。そこでやっと「ああ、よかった。やっぱり今日出るんだ」とほっとしました。
だって、この時点で既に10曲目でしたからね。
この後、星奈さん「あきれたあんた」が入り、ネッシーさんが漸く登場。
相変わらず足が長かった。ロングドレスの腰の位置が凄く上の方なんですよ…。現役にひけをとらない足の長さは凄いと思う。
ネッシーさんがここでバンド紹介をして、その後2曲続けて「アポレトワ」「ラボエーム」を。
いつも思うんですが、ネッシーさんのバンド紹介の仕方が凄く好きです。とっても上品で。
あの華やかでかつ落ち着いた上品さはもう、生まれ持ったものだと思います。本当に。

この後、再び汀さんが2曲、そして榛名さんも2曲。第一部の最後は、榛名さんの『元祖 レッドバトラー』で、「さよならは夕映えの中で」を歌いました。

第二部は、いきなりネッシーさんから。これは、ちょっと驚きました。
てっきり、また汀さんたちからスタートだと思っていたので。
ここで嬉しかったのは「野良犬」という朗読ミュージカルをやってくれたこと。
これは、本当に一度見てみないとすごさはわからないのですが、一人芝居でミュージカルで朗読なんです。
多分何言ってるか解らないと思うのですが、舞台にセットもなにもないのに、情景が歌と台詞で浮かんでくるのです。
これはかなり嬉しかったです。

この後、ネッシーさんが劇団四季の方を特別ゲストとしてお招きして、秋夢乃さんが歌いました。
秋野さんは大学のときに初めて宝塚を見て、暫く「これ以上カッコイイ人はいない」と、恋人が出来なかったそうで。
また、後になって女性だけの劇団だと知ったのだそうです。四季には大学卒業してからとかって仰ってた気がします。

その後、2部では1部で名前を言いそびれていた星奈さんが紹介されていました。
星奈さんの歌った「思い出のサントロペ」は怖い曲でした。
「この夏はサントロペには参りません」と続いていくのですが、何度も繰り返すそれに「あ、恋人と別れたんだな」と思いつつ聞いていたら
最後に「彼を今殺しました」という歌詞。え、ええええ…と驚いてしまいました。
いや、びっくり。シャンソン凄い。
星奈さんも、自分は宝塚時代は歌う娘役ではなかったと言っていましたが、私も彼女がここまで歌う人だとは思いませんでした。
それにしても驚きました(歌詞に)

さて、星奈さんのあとが汀さんだったのですが、汀さんの舞台運びは凄かったです。
星奈さんに芸名の由来などを聞きつつ、「結婚はしてるの?」と質問し、してると聞いて「ああ、じゃあ…もういいわ」みたいな反応。
いかにも、「今口説こうと思ってました」という感じの男役らしさを発揮し、振られた体にした上で、一緒にデートしてた彼女が他の男に夢中になってしまった、男性の歌「一人片隅で」を歌い始めました。
すごい演出。事前に打ち合わせがあったのかもしれませんが、普通の会話でそう持って行ったようにしか見えなかったです。
演技なら凄いし、アドリブならそれも凄い。これがキャリアってやつなのだなーと実感しました。
その後、榛名さんが今度は「ラストダンス」ともう一曲歌って、最後は全員で「幸せを売る男」。
最近、ヅカOGのコンサートではこの締めが続いてる気がしないでもないですが。良い曲ですよね。
ラストダンスは、どこかで聞いた覚えがと思っていたのですが、ネッシーさんの卒業CDに入っていたのを思い出しました。
懐かしい。

終わったのはもう20時近かったですが、とても楽しいコンサートでした。

惜しむらくは第二部の休憩後からギリギリ入ってきた老人男性。
どうやら誰かの付き添いだったらしく、勝手に席を移動し、その付き添っていた相手に「何時に帰るか」を大声で話しかけ始めました。
それも、元四季の方のトーク中に。とっても失礼です。
会場係の女性が話すのなら会場を出てと注意していましたが、何度注意されても収まらず。
その後、拍手してるときなど、合間合間に喋り続けました。
折角、録画していたようなのに(資料用かもですが)、そのカメラの真隣で大きい声で話すなんて非常識甚だしい。
こういう男性って、女性係員が注意してもまず聞いてくれないので、係は男性もいたほうが良いと思います。
なまじ、ヤマハホール自体が音響が良いために、無駄話も響くんですよ、本当に。

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。

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