ヒアリング問題で新たな言い回しを知る/わかるシリーズに新たな単語が…
ノルウェー語レッスンメモ。今回はArbeidbok(ワークブック)の語順確認問題と会話ヒアリングの問題。語順確認問題は「従属節を先に書いた場合の語順問題(6問)」と、「例文にJeg vet ikkeを入れた場合の語順問題(21問)」。こちらはさすがに自力で特訓(文法書を何度も読み返してわかるまでやり続けてた)ので全問正解。問題は会話のヒアリングの方。仕事が終わったのがレッスン直前だったので、5-10分くらいで9問実施。結果は5問正解。会話自体はゆっくり明瞭だけど、知らない言い回しで間違えたのが4問、正解が5問でうち1問は「イマイチ聞き取れなかったけど雰囲気でだいたいわかった」のが正解だったものでした。
名乗り方
間違っていたところで一番わからなかったのがこれでした。私の聞き取ったのはこんな感じ。
問題は「Kristianは誰ですか」
A:彼のことはなんて呼ぶの?
B;クリスチャン(Kristian)
A:君のお父さんの名前もクリスチャンだよね
B;そうだけど、父は せーほー なの
選択肢は「父の名前」「夫の名前」「子供の名前」。少なくともその誰かと父は同じ名前なのだから二つに○がついてしまう気がするわけで。でも、問題は父ではないほうを言っている気がする。そうすると、息子が正解な気がするけど、でもどこでも息子とか子供とか言ってないし、そもそも”せーほー”って何だろう…と。
A:彼のことはなんて呼ぶことにするの?(=彼の名前は何にするの?)
B:クリスチャン(Kristian)
A:君のお父さんの名前もクリスチャンだよね
B:そうだけど、父は”CH”なの(Christian)
つまり、クリスチャンのKの部分が違うということですね。この名付けられた子が大きくなったときには、”Jeg heter Kristian med K” とか ”Navnet staves med K”と言うそうで、問題文の”せーほー”は、父の名前はChと書くパターンのクリスチャンだよということを言いたかったようです。ノルウェーの週刊女性的な雑誌に「Se og Hør」(せー おぐ ふーる)というのがあるんですが、問題聞いてるときは一瞬そちらを思い出しました。まあ、雑誌名が出てきたところで意味通じないから絶対違うんですが。
全く知らなかった言い回し
他に、単語を知らないというより、言い回しとして知らなかったのがこれ。「å få klump i halsen 」「å gå i kassen」。直訳するとそれぞれ、「(小さくて丸い)塊が喉に入った」「シンク(流し)の中にいく」。全く予想がつきませんが実際の意味は「泣きそうになる(泣きたくなる)」「失敗した」だそうです。後者は不味いコーヒーをシンク(流し)に捨てるイメージだとか。喉に塊は嗚咽するときの感じですかねえ。でも、号泣という意味ではないそうです。まあ、この「泣きそうになる」のほうは、実は正解しました。でも、イディオムを知ったからじゃなくて、会話の女性の声が泣きそうに聞こえたから(笑)。選択肢が「このメロディを聴くと泣きたくなる」「このメロディを聴くと吐きたくなる」「このメロディを聴くと歌いたくなる」だったのです。口調がどう聞いても泣き声っぽい口調だったので、その選択肢を選んだらあっていたという…。
「わかる」「知ってる」シリーズに新たな単語登場で改めてまとめてみた
今回、初めて知った単語が”Peiling”。問題の会話はこんな感じ。
A:試験おわったんでしょ?上手くいった?
B:Jeg har ikke peiling. なんにせよ、全問答えることはしたよ
選択肢は彼が試験の手応えをどう感じているかについてで、「上手くいったと思っている」「上手くいかなかったと思っている」「上手くいったかわからない」です。Peilingは謎ですが、「なんにせよ、全問答えたよ」と言ってるので、「全部回答したけど、良い結果かどうかはわからない」という回答にして、正解でした。
この”Peiling”。Peilingが「知識」とか「心当たり」なので、「å ha peiling på ~」で、「~がわかる(知識がある、心当たりがある)」ということになるそうです。今回は否定形なので、「わからない」が正解ですね。ちなみに回答欄の「上手くいったかわからない」は「Han vet ikke hvordan det gikk.」です。
こちらの辞書の3番によると、「フォーマルではない言い方、ほとんどの場合、前置詞påを伴って何かの知識について」とあり、更に3.1には「主に口語で、何かの見当がつかない場合に使われることが多い」と。なので、”Jeg har ikke peiling”は、「見当がつかない」の意味での「わからない」。そこで、改めて前回の「kjenne」も含め、調べました。
これを見ると、kjenneは人にしか使えないわけではなく「個人的に知っている」というところがキーですね。
Forstår とskjønneは両方とも「理解した」だけど、skjønneのほうが浅い理解で、かつ言語に対しては使えないと言ってますね。こちらのブログでも同じことが書いてありましたが、こちらには「英語でいうところの”I see”と同じロジックで使われる」ともあります。
Peilingは、辞書によると「kanskje du bør rådføre deg med noen som har mer peiling 」(君はもっと知識のある人に相談した方が良いかもしれない)という使い方があるようなので、仕事とかでトラブルがあって「これ、以前、事例ありましたっけ?」「あー、それならわかるよ」とか「あー、それはわかんないわ」みたいな時に使えそうです。以前やった、「Forstyrre jeg deg?」(ちょっといいですか)と合わせると、こんな感じかな。多分…。
A:Forstyrre jeg deg? (ちょっといいですか)
B:Greit. (いいよ)
A:Denne funksjonen virker ikke. Har du peiling på hvorfor funksjonen ikke virker? (この機能が動作しないんですけど、どうしてかわかりますか?)
B:Ja, jeg har peiling.(わかるよ)
ほかに、「わかる」といえば、ファン(特に同担)同士の会話の「わかる」は、「完全同意」の「Helt enig」とかでしょうか。
ノルウェー語 | 日本語 | 備考 |
---|---|---|
Jeg forstår. | わかる(理解する) | |
Jeg forstår ikke. | わからない(理解できない) | 難しくてわからないとか、 意味が理解できないとか |
Jeg skjønner. | なるほど | forstår より浅い理解。 言語に対しては使われない 英語の “I see.” |
Jeg skjønner ikke. | 理解できない | |
Jeg kjenner. | 個人的に知ってる | 個人的に知ってる、経験している。 人の場合、知り合いである。 Jeg kjenner henne .(彼女とは知り合いです) |
Jeg kjenner ikke. | 個人的に知らない | |
Jeg vet…. | ~について知ってる | 知識として知っている場合。 |
Jeg vet ikke. | わからない、知らない | 「個人的には知らない」という時には kjenner ikkeになるので、使えない Vet du hva COBOL er?(COBOLって知ってる?) Jeg vet ikke.(知らない) |
Jeg har peiling. | 知識がある、心あたりがある | 「見識がある」も多分、これ。 |
Jeg har ikke peiling. | 見当がつかない | |
Helt enig. | わかる(完全同意) | 相手の意見に異論がない、 完全同意するとき |
そして、Kjennerについてですが、英語の「Know」でも同じようで、いつも見てる動画でみつけました。英語得意な人には「あたり前でしょ」と言われそうですけど…(苦笑)。でも学校で習わなかったしな。
レッスン前の問題を解くのに使った時間が10分程度で、レッスンが1時間半。その後、改めて「知る」の理解に4時間くらい。おかげでワークブックが全然進みません(苦笑)。学生時代から割とこんな勉強の仕方なので親からは「効率悪いわね-」と言われまくっていましたが、まあ、このやり方のほうが忘れないで済むので、コツコツとですね。
Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。
二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。
現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。