ノルウェー語

ノルウェー語:続・完了形と仮定法

引き続き完了形と、過去形のいろいろな形あたりを文法書で独学中です。いろいろこんがらがったので、自分なりにちょっとまとめてみました。ドイツ語の勉強とこの複雑なところ同時に勉強するとこんがらない?と聞かれましたが、そこは別の複雑さなので問題ないです。間違ってるところもあるかもしれませんが、自分の理解はこんな感じです。例文のうち太字は該当箇所です。

状況説明まだ起きてないこと
現実と異なること
その他        
現在形現在の状況、事実
例:映画を見ている
未来を表す助動詞の現在形+原形で、予定・未来

例:①映画を観に行く予定です
本を読み終えたらテストを受けることになってる

※斜体部分は現在完了形
skal 原形+~で噂、伝聞
(skal væreパターンが多い)
例:彼女は金持ちらしいよ

(原形で)命令
例:こっちに来なさい

være så snillをつけて依頼
例:こちらに来て貰えませんか
現在完了形過去のある時期から現在まで続いている、或いは過去の時期から続いて完了した状況。「いつ」は気にしない。言及したことの結果を促す

例:その映画を見たことがある 
(だから他のを観に行こうとか、感想を話し合えるとかに繋がる)
Nårまたは Etter+現在完了形で、何かが終わったら、別の何かが始まる
※斜体部分は助動詞の現在形

例:①あなたの用意ができたら出かけられる
本を読み終えたらテストを受けることになっている
skal ha værtなどで、過去についての噂、伝聞

例:昨日の夜中うるさかったんだってね
過去形過去の状況。(本文または前後の文脈でいつなのかを気にする)

例:昨日、映画を見た(ただの事実)

ある瞬間の感情表現

例:①今のすごくよかった
  ②それは良かった

言及したことより前に起きたこと(脳内で同時再生されること、いつ起きたかなど具体的)

例:その舞台を見て、彼女がかつて演じたものを思いだした
パラレルワールドの現在形相当(願望、現実逃避、立場変換)および不確かなもの
例:①もう少し暖かければいいのに
私があなたなら試験を受けるのに
変更できるはずです
丁寧な言い回し

例:こちらは今日は何時に閉店か、伺ってもよろしいですか?
助動詞の過去形+(原形の)完了形パラレルワールドの過去形相当(後悔、過去の出来事の残念なこと、一文)やった・できたことを想定して、その未来を妄想する

例:①早く起きればよかった
貴方たちなら彼女を助けられたのに
やらなきゃよかった
過去完了形言及した過去の状況より前に起きたこと(具体的にいつ起きたかは不明)を述べる

例:映画館に行ったらチケットが売り切れだった
パラレルワールドの過去形相当(主に後悔、複文)※斜体部分は助動詞の過去形

例:①もっと早く来ていたらチケットゲットできたのに
コロナが終息してたらコンサートが開催されたのに

わからないところを昨日のレッスンで聞いたのですが、まずはここの確認をしました。

Bare det ble litt varmere!

もっと暖かければ良いのに!ですが、今時点でもっと暖かくなればいいのか、過去時点で暖かくなればよかったのかがわからなかったのです。そこで言われたのが、「現実じゃないことは現在形では表現できないから、違う世界(現実じゃない世界)を語るときは過去形になる。過去形がその世界の現在形相当になり、過去完了がその世界の過去形になる」。つまり、妄想とか後悔とかのある種のパラレルワールドは過去形なわけですね。現在形で今の状況ではないことを語るなら、それは予定・未来でしかないと。

余談ですが、個人的に「未来形の現在形」とか「未来形の過去形」という言い方が非常に腑に落ちなくて、予定・未来を表す助動詞の現在形とか過去形だと捉えたほうが自分的にはスッキリするんですよね。なので「未来形」という言葉が嫌いですという話なんですが。

話を戻して。もう一つ混乱したのがこれ。

Jeg skulle ønske at du var her.(今)ここにあなたがいたらいいのに

skulleは、skalの過去形だから…と悩んでいたわけですが skulle ønskeで、「~だったら良いのに」という願望を表すそうです。なるほど。定型文なんですね。

改めてまとめてみて思ったんですけど、英語の教科書でも「もし私が鳥なら大空を自由に飛べるのに」みたいなのじゃなくて、「テストなんてなければいいのに」とか、「もっと早く寝てれば寝坊しなかったのに」とか(笑)、そういう日常に則した文面で教えてくれたらよかったんですよね。まあ、これは以前も同じ事を書きましたけど。日常で使えそうな表現で学習できたら楽しいし、結構自分の感情を言うのに使えるじゃないですか。というか、「仮定法過去」とか「仮定法過去完了」とかの言葉自体、割と紛らわしいんですよね。ちなみに、仮定法云々のところは、ノルウェー語の教科書では「動詞のModalな使い方」となっていて、Modalを調べると「modusの表現」とあり、これをさらに調べると「言及されていることについての発言者の主張、主張(願望)や命令についての解釈を示す動詞のカテゴリ」だそうです。私ならなんてつけるかなー、「現実逃避構文」とか?でもそうすると、不確かなことが入らないから「願望および現実逃避構文」とかかな。

なんにせよ、「現実じゃないことは現在形では表現できないから、違う世界(現実じゃない世界)を語るときは過去形になる。過去形がその世界の現在形相当になり、過去完了がその世界の過去形になる」という説明が自分としては一番しっくりきました。これからの未来ではなく、現状すでに起きていること・おきてしまったことは、過去にさかのぼらないと変えられないことが殆どですしね。まあ、暖かくないとかそういうのは天候なので無理ですが。

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。

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