ノルウェー語

ノルウェー語:nediって何だ??/すぐにの種類/幸運にも/寒気

気がついたら、ブログ8ヶ月…、ノルウェー語に関しては3月以来更新していませんでした。勿論、レッスンは続けてます。(というか7月に書いて投稿するの忘れてたのも発見した)。ちなみに、『a-ha THE MOVIE』を見たときのノル語についての関連は、morten-harket.jpのほうでやってます。
ってことで、比較的最近のものの覚え書き。

nediって何だ?

いつも通り(a-haの)モートンの記事を読んでいたところ、こんな文面が

-Jeg bruker ikke det uttrykket, det vi har sammen er en kreativ smeltedigel. Det er selvsagt høy temperatur nedi der, men uansett hvor hett det blir har vi samtidig en dyp respekt oss imellom.

気になったのは、”Det er selvsagt høy temperatur nedi der“, の部分です。nediって何だ??

ノルウェー語の教科書(文法や普通の教科書問わず)に出てくる物に、そこにいる場合と向かう場合の使い分けがあります。こんな感じ。教科書(Norsk Grammatikk)から抜き出すと…。

ある場所にいる・あるある場所へ向かう
De er (They are)De kommer (They come)
her (ここにいる)hit (ここに)
der(そこにいる)dit(そこに)
hjemme(家にいる)hjem(家に)
ute(外にいる)ut(外に)
inne(中にある)inn(入る)
oppe(上にある)opp(上に)
nede(下にある)ned(下に)
borte(遠くにある)bort(遠くへ)
framme(前にある)fram(前へ)
Norsk Gramatikkから抜粋 ()内は私の補足

見ての通り、nediはありません。これが”Det er selvsagt høy temperatur ned i den”ならわかる。しかし、nediは聞いたことないし、derと繋がるのはなんでだ…?

聞いたところ、nediの意味は「nede i」と「ned i」両方の意味を持つそうで主に口語だとのこと。そして、私がおかしく感じたように、ここは文法上正しく言うなら「der」ではなく「den」だろうと。(ですよね~)。文脈上、溶鉱炉の中が高温だというのはわかるので、正直、自分としては「ned」そのものも不要なんじゃ…?と思ったのですが、溶鉱炉は上から下にものを入れるイメージがあるからということで、たとえば池の鯉に餌をあげるみたいな場合でも、上から蒔くのでnediといえるようです。また、inniという単語もあるそうです。こちらはinn iを一つにしたものですね。

「すぐに」の種類

レッスンで、「umiddelbart (umiddelbar)」(すぐに)という単語が出てきたので、他の単語(straks, snart)との違いについて聞いて見ました。

優先度の高い順から言うと、umiddelbar>straks>snartの順だそうです。「バスがもうすぐ来るよ」というときに、「umiddelbar」や「straks」が使われたら、もう本当にすぐ来る状態(山手線のように1-2分とかで)で、「snart」だと、5分後くらいでも使えるとのこと。もっとも、そのバス停や駅に1時間に1本しか来なかったら「もうすぐ来るよ」が15分後の可能性もあるわけですが…。

ニュアンスとしては、こんな感じ。

Start umiddelbart 今すぐやれ!
Begynn straks すぐにやりなさい
Begynn snart 早くやりなさい

ちなみに、umiddelbartとstraks, straksとsnartは言い換えできるものの、umiddelbartとsnartは言い換え出来ないそうです。なんかわかる気がしますね。straksの扱う幅が広いのかも知れません。

幸運にも

これは、a-haの最新アルバム『True North』のDagbladetのレビューから。

Det er ikke alle band med en 40 år lang karriere forunt.

https://www.dagbladet.no/kultur/det-siste-vi-horer-fra-a-ha/77517964

意味としては「すべてのバンドが40年ものキャリアに恵まれるわけではない」なのですが、当初、このforuntが辞書で調べても活用形としてしか出てこないし、文脈から全てのバンドが40年も続けられるわけではない的な意味だろうとは察したものの、間違ってたら困るし…となりました。原形は「forunne」で、「forunt」はその中性形。こちらを見ると慣用表現として「være/bli forunt」があって用法も載ってるけど意味がわからず。

聞いたところ、「forunne」には誰かに良いことが起きることを許可するという意味があるそうで、良いことが起きることを許可するってどういうことさ…?となりました。forがつく単語って、だいたいその後の「単語」が強調されてる感じが個人的にはしているのですが、案の定「unne」という単語がありまして、そちらの意味が「許可する、させてあげる」でした。個人的には幸運って別に許可を貰うものじゃないと思うんですけど、そこは多分、文化の違いで、神様からそういうラッキーを与えて貰ったというところなのでしょうか。

こちらの例文も”hvis det blir meg forunt å leve så lenge“(もし長生き出来たら)とか、別の場所の例文でも、”det er ikke alle forunt å få oppleve noe slikt“(そんな経験に誰もが恵まれるわけでない)

という感じで、幸せになる許可を得るというと難しいですが、「幸運に恵まれる」と考えると自分としてはしっくりきそうです。

寒気?

最後に、ノルウェー語盤『a-ha THE MOVIE』のブルーレイをみながら確認したこと。特典映像のタイトル、『Pål får ikke frysninger』。直訳すると、「ポールは鳥肌が立たない」。グーグル翻訳すると「ポールは寒気を感じない」。寒気ってなんだ、冬でも短パンTシャツで風邪ひかないということかとコンテンツをみると、スタジオの中の風景。寒気は関係なさそう。色々見てみると「ぞっとする」ときにも使うようで、レッスンで聞いても、後ろから脅されてびっくりしたときの「ぞっ」とか。(お化け屋敷で背中にこんにゃくみたいなのもw)
とすると、「ポールは怖がらない」ってこと?物怖じしないで、曲に対して言いたいこと言うってこと?それってタイトルになるほどのことかな…とも考えたんですが、良い物が出来てぞわっとするときにも(音楽なんかでは)使うそうです。たいていの場合は、ネガティブみのある寒気を意味するfrysningerよりも、鳥肌そのもののgåsehudを使って言うそうですが、å få gåsehudよりも、å få frysningerのほうが、強く感じるとのことでした。なるほど。

良い物が出来てゾクッとする感じがしなかった(=納得いってない)ということですね。それはわかったけど、タイトルとしてはちょっと変な感じだなーと思っていたところ、手にした日本盤では「モヤモヤするポール」になってました。ポールがモヤモヤするといえば、GatsbyのシャワーフレッシュのCMだなと思わず笑ってしまったのですが、こういうわかる人にはわかるネタ、つまり内輪ネタのことは、intern vitsというそうです。

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。

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