宝塚

エリザベート ガラコンサート(1月10日13:30)感想

「エリザベート ガラコンサート」(フルコスチューム姿月バージョン)へ行ってきました。
配役は以下の通り
 エリザベート:白羽ゆり トート:姿月あさと フランツ・ヨーゼフ:稔幸 ルドルフ:凰稀かなめ ゾフィー:出雲綾 ルキーニ:湖月わたる

 前にもどこかに書いた気がしますが、実は、私はエリザベートは一度も見たことがありません。理由を考えてみたのですが、私が一番宝塚に通っていたのは1978年から1994年まで(紫苑ゆうまでの星組、平みちまでの雪組、高汐巴までの花組、涼風さんまでの月組)が中心で、それ以降2005年の雪組「霧のミラノ」で観劇復活するまでに見たのは久世さん時代の月、真琴さんトップのLuna、稔さんのWest Side Storyくらい。

観劇復活後も、貴城けい・凰稀かなめ中心だったので、貴城けい以降宙組ばっかり。途中、星組も見ましたが、「ハプスブルクの宝剣」と「黒豹の如く」だけ。
雪をみたのは朝海ひかる退団公演以降は「ルパン三世」までなし。
そして、かなめさん退団後は宙組をみてないとなると、一度もかすらないんですよね。

というわけで、歌自体は知ってましたけど、今回が初エリザベートになります。

まずは、物語についての感想ですが…
ヘタレな夫ほど罪深い存在はないですね。フランツにはフランツの見えてる世界はあるのでしょうが、それにしたって、母親の言うなりからやっと自立したかと思いきや、母から送られた娼婦にはまるとか。馬鹿じゃないのかと。
「お母様か私か」の時に「最後通告」と言われてるのだから、「自分以外の女性を優先するな」という意味だとなぜわからないのか。
母親も母親で、自分の権力のために息子の結婚を台無しにするとは、頭悪いにも程があるというもの。
「1789」のルイも、妻よりも工作で妻を寂しがらせて暴走させますが、こっちはもっと酷い。
「自分の中身ではなく外見しかみてくれない」と嘆き、それでも愛情を求めて無理なダイエットに倒れる妻を心配するでもなく、娼婦との火遊びがバレて出て行かれても「待ってる」だけで、迎えに行ったのは自分の母と息子が亡くなってからというていたらく。
迎えに行くならもっと早く迎えにいけ、息子にあたって追い詰めるなと。結局、この人は、妻や息子を愛しているといいつつ、自分を甘やかしてくれるだけの存在が欲しかったのでしょう。こういう男性は割といる気がしますね。
エリザベートが、浮気した夫に今度こそ失望して「自分の味方は自分だけ」になるのは凄くわかる気がしました。息子は、彼女からの冷たい仕打ちに死んでしまいますが、息子は可愛そうだけれど、夫がヘタレだと本来抱えるものより大きな負担を負うことになるものだと思うので、「ああ、それやっちゃだめ」とは思いつつ、「家に帰りたくない」「これ以上、負担を背負いたくない」という気持ちはわかる気がしました。
兎に角、悲劇の原因はフランツのヘタレっぷりと、ゾフィーの毒親っぷり故だと思います。

エリザベートとトートの恋物語については、ガラコンサートではイマイチつかみきれませんでしたが、はじめはフランツとエリザベートの衣装が同色なのに、途中からトートとエリザベートの服が同色になっていくところで、恐らく心がトートに捕まれているのだと理解しました。

それにしても、今回のキャストは大当たりでした。
白羽さんは美しいし、稔さんもさすがコスプレの星組出身だけあって、貴族っぷりが板についてました。
また、凰稀さんの貴族っぷりも相変わらずはまっていて、なんとなく稔さんの雰囲気を継いでいるように見える部分もあり、白羽さんと稔さんの息子という風にみても、違和感がなかったです。

そして、湖月ルキーニと姿月トート。
OG公演で複数キャストバージョンの場合、選んだ結果に湖月さんが入っていることが凄く多いのですが、その結果、毎回「湖月さんカッコイイ」となって帰ってきている気がします。期待を裏切らない格好良さと男役っぽさ。勿論、良い意味でですよ。昔のまま!とかではなく、男役度があがってる気がするのです。
そして、「麗人」に続き、姿月さんの格好良さにもやられました。
「最後のダンス」の歌では、拍手が鳴り止まず、スタンディングで拍手している人もちらほら。
本当にカッコイイ通り越して凄いとしか言い様がないほどでした。今まで、現役時代を生で見られなくて残念に思ったことがあるのは湖月さんだけでしたが、今回でそれに姿月さんも加わりました。
真琴さんトップの時の二番手としては見ていたと思うのですが、当時のサイトが消えてしまったので、感想が読めないのが自分のことながら残念です。でも、トップとしての姿を見てみたかったと今更ながら思います。

そうそう、紫城るいちゃんも出ていました。久しぶりに見ましたが、出ているのを知らなくて、「あれ?あの女官さんもしかして?」とオペラでみたらるいちゃんでした。やはりかわいい。貴城さんもルドルフ(新人公演)したことがあるので、ぜひ一緒に出て欲しかった。あの二人が楽屋とかでラブラブなのをブログで載せててくれるのが嬉しいんですよね。今回はそれがないのがちょっと残念でした。

OG公演は「シカゴ」もありましたが、やはりOG中心の公演は現役だけのもとはまた違った味わいがあって良いですね。
ぜひまた、OG公演を見たいと思います。

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。

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