舞台感想

ドリフェス!ファイナルステージ 本公演(10月21日)感想

ドリフェス!ファイナルステージの2日目、本来なら初日兼千秋楽だった武道館でのファイナルステージへ行ってきました。
前日同様、KUROFUNE中心で感想。

1日目とは曲目が違いました
なぜか、セットリストにはMaybe Readyが入っていないのですが
薔薇の三銃士 ⇒ Maybe Ready 、Face 2 Faith ⇒ シナリオ、リバーシブルバレンタイン⇒You are my RYVALが1日目と違うなと解った箇所です。

前日で「今日は風間公人でいきます」と言っていた戸谷さんは、「今日は白馬で来ました。横浜までは船だけど、ここはね」と。
あとで、別のトークのところでKUROFUNEの服装の手袋が特徴あるという話で、富田さん(だったかな)が「どうやって白馬のもつの」(手綱が思い浮かばなかったみたい)と聞いた時も、「え、こうかな」と優雅にやってました。さすがナチュラルプリンス。
もう、戸谷さんの「ご機嫌いかがかなー、プリンセス」が聞けないんだなーと思うと、寂しい。
株元さんは前日はちょっとふざけた自己紹介でしたが、今回はちゃんと「開国だー」とやってくれました。低音ボイスで。

一日目と比べて、良い意味でDear DreamもKUROFUNEも力が抜けている感じがしました。前日にあった重圧から抜け出したような。
ライブのすごみという意味では前日のほうがあったなーという印象でしたが、楽しい感じは日曜日のほうが上だった感じで。それはそれで甲乙つけがたい2日間でした。
座席は前日よりも埋まっていて、恐らく前日は解放されていなかった席も開放されていました。いわゆるステージ真横の見切れ席ですね
でも、メンバーはそこに向かって歩いて行ったりしていたので、至近距離で見られるのは羨ましい気もしました。

「シナリオ」を生で聞いたのは初めてですが、良かったです。勇人の昔の曲でありながら、圭吾のことにも通じるものがあるなと。

今回、最高に嬉しかったのは、7人曲でのことです。
7人曲となると、必ずKUROFUNEは両端になって絡みが減るのが、個人的にはちょっと寂しいのですが、今回はなんと…株元さんが最後の7人曲で石原さんをおんぶ(アニメの再現)したあと、戸谷さんをおんぶ、その後肩を組んで一緒に歌ったりしていて、それ以外のときでも、舞台ですれ違うときに必ず腕をガツンガツンと二度三度合わせたりもしていてKUROFUNEの絆を感じさせてくれました。

ソロの「Ring」と「Singin’ is alive」では二人とも感極まってるのかなと思うところがありました。特に戸谷さんは歌詞が途切れるシーンがあって…
忘れたのか声が出なかったのかはわかりませんが…兎に角熱唱していました。
でもそれも、すごくファンに対する愛情を感じて良かったです。

なんとなくですが、いつもはどちらかというとステージを盛り上げて引っ張っていくのが戸谷さんなのに対して、昨日は株元さん…というか勇人が圭吾を気遣っているようにみえました。おんぶもその一貫みたいな感じ。圭吾を気遣う勇人の二次元絵がしっかり見えるシーンでした。
だから、最後の一言で株元さんが泣いてしまい、それを戸谷さんが「こらえてたのに株ちゃんが泣くから」とつられて泣いてしまうところは、こちらまで泣いてしまいました。株元さんはキャラのことそのものはあまり語らなかったけれど、勇人以外の何物でもなく、戸谷さんは株元さんが泣いたことで素になっていましたが、それすらも、「勇人が泣くから俺まで!」と言ってしまう圭吾が重なって見えました。

パンフレットの監督たちのインタビューで、「第二期の裏テーマは勇人の成長」とあったのとか、「圭吾のステージングは寧ろ戸谷さんからの逆輸入」というところをあわせて考えると、ある意味近づくのも重なるのもあたり前ではあるんですが。本人たちも寄せていくところがあっても、いつしか自分たちのストーリーそのものになっていったみたいなことを言っていましたしね。

戸谷さんが「永遠の相方」と言っていて(確か最高の永遠の相方だか最愛の永遠の相方だか言っていた気がしたのですが)、本当に出会いは運命だったんだなーと。
1日目と2日目でFaice 2 Faith がシナリオに変わりましたが、「ベストパートナー」は外さないあたり、そこは譲れなかったのだと思いました。
私は戸谷さんが3月の発表以降、出来る限りファイナルという言葉を使わなかったりであるとか、『Ring』の歌詞だったりに、ファンに対する「KUROFUNEは消えないよ、解散じゃないんだよ」と言外に伝え、気遣ってくれているきがしていましたが、この「永遠の相方」は最近ではありますが、アーティスト一覧には載っていないKUROFUNEという存在が消えないよというのを、更に伝えてくれている気がして、本当にKUROFUNEを圭吾を戸谷さんを好きになって良かったと思いました。
実際、「ベストパートナー」⇒「シナリオ」もありだったと思うんですよね。でも、あえて『ベストパートナー』を残したというのが、ファンへの言葉であり、かつ自分たちの思いだということを伝えたかったのかなと、私は解釈しました。

1日目のトークで、戸谷さんが自分のキャリアに迷いが出来た時にこの仕事を受けたと言っていました。
21日は同じようなことを、太田さんも言っていました。
正木さんは、このプロジェクトで芸能界デビューしたのだから、寂しくないわけがないじゃんと叫んでいました。
株元さんはキャラのことやキャリアのことには「あえて」触れてないようにしているのが、逆にもう株元・黒石状態で、その状況で泣きながら感謝の言葉を述べるから、戸谷さんも泣いてしまったのだと思います。

仕事を真剣にやっていると、ぽっとあいた何かの穴に入ってしまうことってあって、戸谷さんも太田さんも、そういったタイミングで出会えたといっていたけど
それこそ運命だったんだろうなーと思います。
よく、「チャンスは空白にやってくる」というけれど、話を聞きながら、私の好きな元宝塚の凰稀かなめさんも、自分に限界を感じたとき組異動(雪⇒星)があって、そこで色々かわったと言っていたのを思い出しました。
正木さんは、まさに芸能界デビューと言うこと自体が大きな転機だったのだから、そこから関わっていたプロジェクトが終わってしまうのは、計り知れないものがあると思います。

そして。
前日、慎の「歌詞は世に出た時点で聞いた人の解釈したものになる」といった気持ちがわかるといった溝口さんは、「ブルー」に対しての思いを伝えてくれました。
富田さんは、アニメとか全然興味なかったのが声優やることに戸惑って、でも、自分と純哉は別ものでお互いをリスペクトしているという形だったと話した上で、でも、今回初めて純哉の気持ちがわかったと言っていました。
また宝塚の話で申し訳ないですが、宝塚の男役は別に恋愛禁止でもなければスカート禁止でもないのだけれど、恋愛は忙しくてする暇が無く、スカートは、いつファンに合うか解らない・夢を壊したくないからという理由で現役のときはパンツスタイルだという話を良く聞きます。
つまり、ヅカの男役(理想の男性)は、普段でも男役を演じていることになります。役=自分とする5次元に比較的近いものがあると思うのですが、富田さんはそういったアプローチではなく、普通の声優と同じ役と自分は別々を貫いたんだなと思いました。それが良い悪いではないけれど、20代前半ってどうしても自分の意地や美学に拘る力も強いし、年上のKUROFUNEのお兄さん達が「寄せたし寄ってきた」と堂々と言える、ある種の受け入れてやっていくスマートさ(勿論彼らも色々葛藤はあっただろうけど)とは真逆の、俺は俺だからこそ、大変だったろうなーと思いました。
でも、その大変さを経た5年後の純哉と富田さんとか、慎の歌詞に対する気持ちがわかって、たとえば、歌詞を実際に書いてみる5年後の慎と溝口さんとか。そういった姿も、見てみたかったと思いました。

そして石原さん。「ツアーで終わっていたかもしれなかった。でも武道館で出来た。だから俺たちの勝ち!」。これはとってもシンプルだけど強い言葉でした
前日に、キービジュアルの写真を撮ったときにファンも5次元になったなと実感したと感じましたが、今回はそれを超えました。
石原さんが「みんな仲間だから、ドリフェスは5人から7人に、14人になったけど、今ここにいる人何人?沢山と、これまで関わってくれた人みんな、今日ここに来れなかった人も含めてドリフェスだから」と言った瞬間に、ファンもドリフェスになってしまったという。
すごすぎ。

更に感動したのはアンコールのあとで。前日はアンコール1回だったのを「いけるっしょ」コールに2回目も出てきて、みんなもドリフェスなんだからと全員で(途中わざとキャストが歌詞を歌わなかったりして誘導しながら)All for smileを歌ったのがすごいと感じました。大合唱でした。
その上、そのアンコールが終わって「本日の公演は終了しました」と流れも、まだみんなBGMの「All For Smile」に合わせて歌っていて3回くらい繰り返したところで、駄目おしの「本日の公演は終了しました」アナウンスという形に。

ドリフェス、楽しかったです。
1日置いた昨日、スポクラの帰りにホームに着いた途端、圭吾のツイートがあって。
勇人のツイートがその直後にあって。駅のホームでうるうる来て押さえるのが大変でした。
その後の23:59に終わった奏までのツイート、溝口さんの20:32ちょうどに投稿されたブログ、その全部が終わった後の「イケるっしょ!」祭でトレンド1位とか。
それはまるで、21日のコンサートの後のようでした。

物販から昨日のまで合計4日。とても濃い時間でした。

KUROFUNEの新曲がこれからもう出ない、目の前で圭吾と勇人が動くのがみられないのがすごく寂しい。
でも、出来ることなら一年に一度でもいいから、新曲ひっさげてDMM VRシアターで公演してほしい。
戸谷さんと株元さんで、KUROFUNEという名前は使えないとしても一緒に仕事したり、ライブしたりしてほしい。
勿論、そこにとどまれという意味ではなく、宝塚の人が卒業しても時々男役やったり、相手の娘役とデュエットしたりするみたいに、時々でいいから、数年後の圭吾と勇人を見せてほしいと思います。

ホント、終わってしまうのが勿体ないコンテンツで。でも、昨日のツイートで「また会おう」とDDとKFが言ってくれたので、その日を気長に待ちたいと思います。
過去に7年待って復活したアーティストもいるので、待つのはとっても得意ですしね。

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。

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